■労働契約について

契約、って言うと堅苦しい響きがしますよね。ですが、労働の契約はとっても大事です。
特に社会人として働き始める時の契約は、多くの人にとって人生で1番大きな契約になるのではないでしょうか?
そんな労働契約、皆様は書面をちゃんと確認していますか?
まさか労働契約を結んでいないまま働き始めたりしていませんか?

一般に労働契約は労働者と使用者との権利と義務を定めた契約で、
労働者の会社での仕事内容や給料などの労働条件は労働契約に則ります。
ですが、全てが労働契約によって決まるわけではありません。

例えば、労基法や、会社の就業規則、労働協約なんかによって制限を受けます。

たとえば、お金がない学生さんが、
「休憩とか要らないんで、その分時給を上げてください!」
と言っても、労働時間によっては休憩をあげなければいけませんし、
学生さんの年令によっては働かせる時間の上限に制限がかかります。

もしもこのルールを無視して労働契約を結んだらどうなるでしょうか?
その場合は、労基法や就業規則などの最低基準に満たない部分だけが、最低基準に切り替わります。

この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となった部分は、この法律で定める基準による。 (労基法13条)

ですので、労働契約そのものが無効になったりはしませんし、全てが最低基準になるわけでもないです。

さっきの学生さんの例だと、時給は上がったまま休憩時間はもらえる、ような形ですね。

この労働契約は書面だけではなく口先でも有効に成立するので、口約束だから、といって
安易な取り交わしはしないようにしたいですよね。

もっとも、労働契約には書面での明示事項が定められているので、
書面での取り交わしは絶対に必要になりますよ。

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